私も40歳になりますが、周りを見渡すと、凄く出世した人とそうでない人の差が大きく出てきています。
そしてそれは、学生時代、新卒社会人時代の成績の良さとはほとんど関係ありません。成績が良くて成功している人もいれば、成績が悪くて成功している人も、肌感覚で同じぐらいいます。
これはなぜなんだろうと思っていましたが、いよいよはっきりしました。タイミング良く出世できる環境に居た人が出世します。
この法則について説明していきたいと思います。
目次
努力はすべき、ただし出世とあまり関係ない
別の記事で説明しましたが、仕事に限らずどんな事も真剣に精一杯やらないと人生は楽しくなりません。仕事においても誰よりも頑張るつもりで働くというのは大事だと思います。
一方、努力しても給料も上がらないし、ストレスばかりが溜まっていく人がいるのも事実です。そして残念ながらあまり努力もしていないが、タイミング良くトントンと出世していく人もいます。
つまり、努力と出世に相関はありません。
出世する環境とは
これにはいろんなパターンがあるはずですが、いくつか紹介したいと思います。
他にやりたい人がいない
社内で僻地に勤務できる人はわずかです。例えばアフリカに1年駐在しなければならないプロジェクトがあれば、少しの勇気を持った若手でも手を上げれば抜擢される可能性があります。そしてこのようなプロジェクトは、社長直下にある事が多く、プロジェクト中には社長のアテンドから、社長へのプロジェクト報告も定期的にあります。プロジェクトは成功しなかったとしても、結果的に目立つ事になりその後の出世に繋がることがあります。
ずらし転職で前職の経験を大きく活用
「ずらし転職」という言葉があるそうです。
スキルを、業界×職能で判断するという前提で、業界か職能のどちらかを変えて(ずらして)転職するやり方です。
例
■建設×営業事務の人が
化粧品メーカー×営業事務に転職。(業界ずらし)
■航空会社×事業企画の人が
航空会社×マーケティングに転職。(職能ずらし)
どちらの場合も前職でやっている事がベースになっていながらも少し違う価値を出す事ができるので、最初から大きな活躍がしやすいです。
いつでも辞める覚悟がある
会社や組織からすると、十分活躍している人であっても、同じポジション・同じ給与で居てくれるに越した事はないと思っています。
実際、28歳でマネージャー(または課長)32歳でディレクター(または事業部長)という会社はあります。
出世に年齢はあまり関係ないのが実態ですが、なんとなく若いと出世はまだ早いと思ってしまうのが大半の日本企業なのではないでしょうか。
その雰囲気に唯一立ち向かえるのは「いつでも辞める覚悟がある」ことを伝えておくという事です。その人が出世に値する人間であれば「辞められるぐらいなら昇格させて残らせよう」という人事や経営陣の判断が期待できます。
そこで出世出来ないなら、前項のずらし転職をしたら良いだけです。
独立起業という選択肢について
出世出来ないなら自分で起業する!と考える人も多いと思います。何かを変えるアイデアがあれば自分の為にも社会の為にも、起業は素晴らしい事ではありますが、出世ではないです。
起業した瞬間、海のものとも山のものともわからない、社会的に全く信用されていない会社の代表になる事になります。これは社会信用的にはむしろ降格とも言えるでしょう。
起業と共に、ある程度の規模の会社からの受注が決まっているとか出ない限り、肩書が社長になる事は出世とは言えません。
ポイントは新規事業
あまり出世のポジションが多くない中で、その階段を登るには、新しい事業を開拓しそこで出世していくしかないです。
例えば、自分が課長だとして、部長についていっても部長が事業部長にならない限りいつまでも部長になれません。
新規事業であれば社長か他の役員直下になるので、1個上のポジションが空いている状態になります。社長が兼任しているような状態の時です。
ポイントはその新規事業化の時に、既存の業務を抱えたまま、プライベートの時間を削って企画に入るかどうか。
新規事業やりますよ〜、と言われて専任になれる会社もありますが、大抵は役員がゴニョゴニョ裏でやりながら始まります。
その時によく飲みに行く一般社員にそっと「こんな事やりたいんだけどどう思う?」と聞いたりします。そこに居合わせたらこちらのものです。
飲みのあとか、翌日に直接でもメールでも良いので、「例の件、とても興味があります。自分の会社人生で何かを成し遂げたいと思っており、それをこのプロジェクトで達成したいです」とでも言えば、抜擢間違いなしです。
まとめ
人の才能など、さほど変わりません。そして、案外努力もみんなしています。違うのは環境だけです。出世できる環境を引き寄せるのは、ずらし転職や、新規事業です。起業は出世ではありません。